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みなさん、こんにちは。

大阪府・北摂エリアで「子どもの才能を引き出す家」をつくる、リブランドです。

南側に大きな掃き出し窓を設ける――日本の家づくりでは長年「当たり前」とされてきたこの設計。確かに、陽当たりや開放感を得やすく、古くから好まれてきた理由があります。しかし、住宅密集地や防犯・断熱性能を重視する現代の住まいにおいては、必ずしも最良の選択とは限りません。今回は「南側に掃き出し窓は本当に必要?」という視点から、メリット・デメリット、そして後悔しないための窓の設計ポイントについて詳しく解説します。

◾️掃き出し窓の基本と現代の役割

床からおおよそ2メートルの位置まで広がる大きな窓は「掃き出し窓」と呼ばれ、元々は“ほうきでゴミを掃き出せる窓”という意味から名付けられました。現代では掃除機やロボット掃除機が主流ですが、掃き出し窓はその名残として残り、今でも外部へのアクセス性の高さや開放感をもたらす存在として多くの住宅に採用されています。

また、勝手口を設けない間取りも増えている現在、掃き出し窓は非常時の避難経路としても機能します。玄関以外の出口を確保しておくことは、防災の観点からも重要なポイントです。

◾️ なぜ南側に掃き出し窓?

日本の住宅では、南側に大きな掃き出し窓を設けることが長年スタンダードとされてきました。その理由は、南側がもっとも陽当たりに優れ、太陽の低い冬でもしっかりと光を取り込めるため。昭和から平成初期の住宅においては、「南面リビング+掃き出し窓+庭」という構成が定番でした。

しかし、都市部や住宅密集地では状況が変わりつつあります。南側に隣家が接近していたり、建物の影で期待したほど光が入らなかったりするケースも増加。加えて防犯性やプライバシー確保の面から、大きな開口部の設置に慎重になる方も多くなっています。

◾️掃き出し窓を南側に設けるメリットとデメリット

掃き出し窓の最大のメリットは、「開放感」と「採光性」にあります。特に南側に設ければ、日照時間の長い日中にしっかりと光を取り入れられ、リビング全体が明るく温もりのある空間になります。また、外とつながる出入口としても機能するため、ウッドデッキや庭と一体化させたプランでは有効です。

一方で、デメリットも見逃せません。第一に、プライバシーの問題。掃き出し窓は外からの視線を受けやすいため、レースカーテンや目隠しが必要になります。また、防犯性の点でも懸念があり、大開口部は泥棒が侵入しやすい場所とも言われています。

さらに掃き出し窓を設けると断熱・気密性能が下がりやすくなり、冷暖房効率に影響します。加えてサッシやガラス面が大きい分、メンテナンスの負担も増える傾向にあります。費用面でも断熱性の高い大開口用のガラスやサッシは高額になりやすく、建築コストを圧迫する可能性もあります。

◾️あえて「南側に掃き出し窓をつけない」という選択

最近では、「南側にあえて掃き出し窓をつけない」という家づくりの選択肢も増えています。採光は確保しながらプライバシーや性能面に配慮するためです。たとえば、南面に高窓(ハイサイドライト)を設ければ、光を取り入れながら視線は遮ることが可能。また、横長の窓や地窓(ローサイドライト)と組み合わせることで、風の通り道を確保しながら外観のバランスも整います。

また、南側に掃き出し窓を設けないことで壁面が広くなり、断熱材を十分に入れやすくなるというメリットもあります。

◾️設計で考慮すべき窓の配置と種類

設計の際には、窓の「種類」と「位置」の計画が重要です。掃き出し窓だけでなく、引き違い窓、すべり出し窓、縦すべり窓、FIX窓など、用途に応じて最適なタイプを選びましょう。空気の入れ替えをしたいのか、光を取り入れたいのか、視線を遮りたいのか――目的を明確にすることが第一歩です。

また、空間の対角線上に窓を配置することで、風の通り道をつくる「通風計画」も忘れてはなりません。特に夏場の快適性に大きく影響します。2階リビングの場合は天窓を設けることで、上部から効率よく光と風を取り込むことができます。開閉式の天窓を採用すれば、室内の熱がこもりにくく、空気の入れ替えもスムーズです。

北側の窓も実はおすすめです。北側は一年を通して安定したやわらかい自然光が得られるため、読書スペースやワークスペースに適しています。高い位置に設けた大きな窓であれば周囲の視線も気にならず、プライバシーと快適性を両立できます。

◾️光・風・視線…現地でしかわからない“窓の正解”

窓の配置は、図面だけでは判断できないことも多くあります。周囲の建物との距離、光の入り方、風の流れ、抜け感のある景色――これらは現地に足を運んでこそ実感できるものです。リブランドでは建築士が実際に土地を見に行き、「この立地ならここに窓をつけると快適になる」という視点で提案しています。

たとえば、「北側の高い位置に大きな窓をつけたことで、四季を通して安定した柔らかな光を取り込めた」という事例もあります。南側にこだわらず、敷地環境に合った設計が暮らしやすい住まいづくりにつながります。

◾️快適さと省エネ性能を両立させる最新の窓設計とは

断熱性・気密性を高めるためには、窓の数や大きさを抑えるのが基本です。南側に大開口を設けないことで、壁面の断熱性能を保ちやすく、建物全体の気密性も高まります。また、窓の数が減ればサッシ費用が削減され、コストダウンにもつながります。

一方で、光と風を取り入れる工夫は必要です。そこで注目されているのが、「必要な場所に必要なだけ」開口を設ける設計です。掃き出し窓にこだわることなく、FIX窓や縦すべり窓、天窓を活用することで、省エネと快適さを両立することができます。

さらに日射遮蔽性能を高めるために、庇やルーバーを効果的に使う設計手法もあります。外構計画と連動させて緑を配置することで、自然の力を利用した快適な住環境をつくり出すことも可能です。

南側の掃き出し窓は多くのメリットを持つ一方で、必ずしもすべての家に最適とは限りません。土地の条件や周囲の環境、家族のライフスタイルによって、必要な窓の種類や位置は異なります。

リブランドでは、土地を読み、暮らしを想像しながら、その家族にとって最適な窓計画をご提案しています。「南側に掃き出し窓をつけるべきか?」と悩んだときは、まずは一度ご相談ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。